ある日の午後、MP3にした音楽を聞きながら洗濯物をたたんでいると遠くの方から
ガチャン ガチャン ガチャンと音が聞こえてきた。
最初、どこかで工事してる音が響いてきてるのかな?と思っていたんだけど
音の性質が違うとすぐに気付いた。
で、台所にある鍋とかにネズミでも居るのか?と振り返るが音の場所はソコでもないようだ。
(住んでいるマンションの地下に乾物屋が出来てからネズミやゴキブリが増えた。迷惑な話)
こうなると段々恐怖心は募ってくる。
いったん音楽を止める。
やはりガチャン ガチャン ガチャンと音が聞こえる。
遂に私の頭がおかしくなり、見えないモノが見え、聞こえないはずの音が聞こえるようになってしまったのか?!と思ったが音は確かに聞こえる。
空耳じゃない、錯覚でも無い。
トイレを調べても風呂場を覗いても何もないし、音の出所はソコではなかった。
玄関を覗く。
マンション等に住んだことがある人には分かると思うが、玄関の扉には新聞受けがあり、
新聞を差し込む小さな窓がある。
その新聞を差し込む小さな窓がガチャン ガチャン ガチャンと
音を立てながら開閉を繰り返している。
しかも指が1本見える。
( A ) ゚ ゚
それを見た瞬間の私はまさにこの顔文字の状態に。
私「だ・・・誰や?」
謎「あ”・・・居てたのね」
(そりゃ住んでるから居るのは当たり前やん・・・なんやコイツ)
私「お宅はだれ?」
謎「ちょっとここ開けて貰えます?」
私「な・・・なんで開けなあかんねん!だからお前は誰やねん!」
謎「貴方呪われてますよ?私の話聞いてください。」
私「はぁ?なんで見ず知らずの人間にいきなり訳のわからんこと言われなあかんねん!!」
おそるおそる覗き窓を覗く。
40-50歳ぐらいのおばはんが見える。
(関西弁が分かる人ならこの「おばはん」という意味が分かると思うけど、
友達の母親は「おばちゃん」、ヤクルトの「おばちゃん」、売店の「おばちゃん」
電波な「おばちゃん」=「おばはん」
愛着を込めて「おばちゃん」憎しみ・忌み嫌う意味を込めて「おばはん」)
なんや人間か、ちゃんと見えてるんやったら怖くないわ。
私「どちらさんで、何のようかな?用事がないんやったら帰ってくれへんかな?」
謎「私は貴方の幸せのためにココに来たの。ねぇチョットで良いからお話しません?」
私「幸せとか呪われてるとか、気持ち悪い奴やな。さっさとイネや」
(イネ=帰れ)
これは下手したら「座敷女」ちゃうんか?絶対扉開けたらあかん・・・開けたら最後や・・・と思いながらも
謎「貴方は呪われてるのね、そんな貴方を救えるのは私だけなの。だから開けてちょうだい」
私「・・・。」
警察呼ぶべきか・・・。それとも扉開けて睨み付けて自衛隊仕込みの大声で怒鳴るべきか・・・
でも近所の目もあるしなぁ・・・。
考えているとまた
ガチャン ガチャン ガチャン
しだすオバハン。
私「あんな、呪われてるとか、幸せになれるとかな、そんなんは人にどうこうして貰うモンとちゃうねん。
神様とか仏様って言うけどな、俺にはそういうモノを見ることも感じることも出来へんねん。
それにな、確かに辛いときもあるし、苦労もある。でも、不幸とか思ったこと1度もないねん。」
謎「その考え自体が呪われてるのよ!!さあ早く開けてちょうだい!」
私「俺は今の状況がつづくんやったら、アンタの言う呪われてる状態のままでも十分やねん。
それにな、ホンマにアカンと思ったらな、自分でなんとかするしな。
あんた某団体ちゃうんか?我が家は宗派変えるつもりはないで?」
謎「その宗派は良くない!私が勧める宗派が良いのよ!!わからない?馬鹿ね!」
私「あんな、あんまりシツコイと警察呼ぶで?すぐ近くに交番あるしな、マンションの入り口やエレベーターにも
ビデオカメラあるからあんた写ってるはずやで?それに近所の人もアンタの発言聞いてるはずやから
すぐ来てくれると思うで?」
謎「あ"あ"あ"・・・呪われてる。この家の人間は呪われてる!もう救いようがない!」
私「かまへん、かまへん。呪われててもかまへん。さっさと帰り。アンタが何言おうが俺はアンタと
真剣に話し合うつもりはない。」
こう告げた瞬間に扉からドン ドン ドン ドーーーンと音が・・・
流石に扉を開けたらダッシュで逃げていくオバハン。
あんたの方が呪われてそうだ・・・。
